エアタイト開口

開口部は、クリーンルーム内にチリやホコリ・細菌類が最も浸入しやすい場所です。つまり、高い清浄度を維持するには、空気が出入りしないようなエアタイト仕様の開口が不可欠となります。

 

チリ・ホコリ・細菌をシャットアウト

エアタイト開口は密閉性が高く、クリーンルーム内へのチリやホコリ・細菌の浸入をシャットアウトします。入室の際に、衣類や髪の毛に付着している粉塵や細菌を吹き払うエアシャワーの設置が効果的です。

いろいろなエアタイト開口

クリーンルームに使用されるエアタイト開口には、さまざまな種類があります。以下でご確認ください。

エアタイトドア

片開き、両開き、引き戸タイプをはじめ、病室の入口に使用されていることが多い自閉式や、電動スライドドアなど、間口や用途に合わせて豊富な種類があります。

はめ殺し窓

採光性やパネル越しの視認性を得るために、はめ殺し窓を設置します。開閉ができないので、そこから粉塵や細菌が浸入ことはありません。また、大きな開口を確保できる連窓仕様も可能です。

パスボックス

ボックス内はエアロックされ、内部・外部の両扉が同時に開かない構造になっています。HEPAフィルター付き、自動ドア型、エアシャワー型などがあり、出入口や清浄度の異なるクリーンルーム間に設置されます。

扉を開けるとどうなる?

余談ですが、エアタイトドアでも扉を開くと必ず空気的にクリーンルームとそうではない部分がつながります。内部に非クリーン部分の空気は入ってこないのでしょうか? 答えは入ってきます。しかし、クリーンルームは内部空気を陽圧(+)状態にし、空気の流れをクリーンルームから非クリーンルームへ流れるように設計されています。この空気の流れによって内部への非クリーン部分の空気の侵入を最小限にしています。 その為、SA(FFU等の空調機からの空気)の圧力により排気を行う第2種換気と呼ばれる方法で換気します。排気側にファンを設けると扉を開けた際に内部圧力が下がる可能性が高くなってしまうからです。